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ライカのまとう哲学 | ロジック写真部

ライカのまとう哲学 | ロジック写真部

Shinji Shimoda

Less is more

正直に言う。Less is more(レスイズモア)という言葉が持つカッコ良さみないなものに憧れはあるけれど、それが一体どういう佇まいなのか。これまで分かったふりをしていただけだった。

発端は父がコレクトしていたLeica M6を借り受けたことだった。露出計は付いているが絞りとシャッタースピードをマニュアルで探る。ピントも手動でフォーカスする。シャッターチャンスにめっぽう弱いし、高性能デジタルカメラが溢れる現代ではアンティークの部類である。しかもレンジファインダーはおおよその画角しか見当がつかない。フィルム装填も癖がある。不便を挙げたらきりがない。しかしどうだ、このワクワク感。ジャーマンスピリットを宿したボディはズシリと重く、明るいレンズは何気ない日常もシャープに描写する。ライカで撮影する行為が何か特別なことをしている気にさせる。

写真を撮るという行為に再会した。

もしくは出会った。

そしてライカのまとう“哲学”に興味を持った。

M型ライカはM8モデルからデジタルカメラにシフトする(実はフィルムカメラモデルもまだ製造している)。M9→Mと進化し、M Edition60でなんとそれまであった背面液晶ファインダーを取り払った。さらには2018年に出た最新モデルのM10-Dにも背面液晶ファインダーはないうえ、機能的には必要のないはずのフィルム巻き上げレバー(サムネスト)を復活させている。なので、外観は機械式のフィルムカメラと見分けがつかない。一体これはどういうことなのか?!撮影時はファインダーを覗くとして、撮影した画像の確認はPCに取り込むまで見ることはできない(Wi-Fiでモバイル機器に飛ばすことはできる)。

ライカM10-D // ライカMシステム // フォトグラフィー - Leica Camera AG
ライカM10-D // ライカMシステム // フォトグラフィー - Leica Camera AG

最新機種なのに

機能をそぎ落とすそのスタンス。

 

お客様の豊かなカメラライフのために

“写真を撮るという行為”に

必要のないものを省きました

 

と語りかけるライカ。

 

これがLess is moreなのだ。

私はその哲学に完全に虜になった。

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