安政町本社にて、CH24を発見
白川のほとりに建つロジック安政町本社。通りに面した大きな窓から中を見遣ると、メインテーブルにずらっと並ぶ黒い椅子。
この椅子は、巨匠ハンス・J・ウェグナーの代表作「CH24」。
「Yチェア」「ウィッシュボーンチェア」の愛称で親しまれ、今もなお北欧モダンの名作として世界中で愛されています。優雅な曲線を描く後脚は、そっと笠木を支え、座面はペーパーコード張りで座り心地が良い。1949年にデザインされ、今も生産はデンマークで継続されています。

ハンス・J・ウェグナー(Hans Jørgensen Wegner)
ハンス・J・ウェグナーは、デンマークを代表する家具デザイナー。500種類以上の椅子を世に遺した、椅子の大巨匠です。機能的かつ、シンプルで美しく、オーガニックな印象のフォルムを持つウェグナーの作品は、「デニッシュモダン」と呼ばれるデザイン界の大きな流れを牽引しました。数々の名だたるデザイン賞を受賞した彼は、王立美術大学から名誉学士号が授与されたほか、英国ロンドンの王立工業デザイナー協会の名誉会員にも選出されました。その名作の数々は、今では世界各国の著名な美術館に展示されています。

前から、横から、どこから見るか。
Yチェアの特徴は、腕を置くアーム部分と背もたれが一体になっていること。若干前傾したこの曲線を支えているのが、「Yチェア」と呼ばれる所以である、Y型の背もたれです。この無駄のないデザインは、前から、横から、どこから見ても凛として美しい。
座面は「ペーパーコード」という、樹脂を含ませた紙で作られた紐が張られています。紙でできていると言うと、破れてしまうのではと不安に思われるかもしれませんが、コレがかなり頑丈。その上、革のように少しづつ馴染むので、使えば使う程、座り心地が良くなっていきます。
使い勝手と美しさが共存した、デニッシュモダンの真髄。
長きにわたり愛される、名作家具です。

実際に座ってみた感想
外国製の椅子って、日本人の私には高すぎる・・・なんてことがたまにあるのですが、Yチェアは程よい高さで座りやすいです。ペーパーコードの座面部分が心地よくフィットするので、安心感があります。アーム部分と背もたれが繋がっているので、どちらかが高すぎる/低すぎのかもと思いきや、丁度いい位置で支えてくれます。しっかり寄りかかって座るのが心地よくてオススメです。

